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『エネルギーシフト』
 5年ほど前に放送された番組です。この頃の日本は殆どEUと同じでした。でも、5年経って、日本は米国の後をついていくとして、結局、大きくおくれてしまいました。日本は原子力立国、ドイツは自然エネルギー立国。どちらが未来の為に、そして人々が生きる地域社会のためになるでしょうか・・・。

『未来への提言 エネルギー学者 エイモリー・ロビンス』

見出し/ページ内リンク

1.ヨーロッパの現状
2.ドイツはなぜ風力発電の普及に成功したか
3.未来への提言
4.CO2問題
5.原発について
6.核融合
7.メタンハイドレート
8.太陽光発電
9.潮力発電
10.風力発電
11.地熱 /高温岩体発電
12.「Zeitgeist Addendum」から引用


関連資料:NWCS
メタンハイドレードについて

2010/05/10 一部更新
2009/12/21   更新


エネルギーシフトの可能性

ヨーロッパの現状

電力供給の一端を担う現実のエネルギーとして成長している。

『エネルギーシフト』
http://video.google.com/videoplay?docid=1150978554333065687&hl=ja#

■その理由とは

民間の力とそれを後押しする政府の力。自然エネルギー産業が投資の対象ともなっている。

デンマークでは自分の土地に風力発電のための風車を建てる事が盛んに行われており風、車一基の値段はおよそ7.000万円だが順調に風が吹けば年間700万円の収入となる。そのため借金をしてまで風車を建てる人も少なくない。

ドイツのシェーナウでは市民運動を元に「市民の電力会社が」作られ運営がなされている。自然エネルギーを購入しそれを供給している。

当時、電力会社はこの計画に猛反発し、新聞紙上で「市民の電力会社は幻想だ。停電する」等、真っ向から批判するも住民投票に敗れた。

そして作られた新しい電力会社では、町の人に節電を促すために電気の料金体系を変更した。基本料金を半分以下に減らし使用量に応じて払う料金を高く設定、節電した人がより得になる料金体系とした。3人家族の場合、以前と比べて25%節電できたと言う。 そして、市民達が生み出す電力は町全体の消費電力量の20%を賄うまでに成長。自ら使う電気を自ら選ぶ。市民のエネルギーに対する意識の変化が自然エネルギーを普及させる大きな力となった。


ドイツはなぜ風力発電の普及に成功したか

1987年、環境問題への懸念から自然エネルギーへのシフトを検討。それら自然エネルギー技術の中では風力発電がもっとも実用性が高いと判断した。しかし乗り越えなければならない二つの問題があった。コストの問題と一定の電力を維持出来ない不安定さである。

■発電能力の安定性について

研究の結果、風車が増えるに従って発電量の変化は20%以内の範囲に抑える事が可能と判断。つまり、風車の数を増やせば出力も安定するという事が分かった。

■コストの問題について。

それを克服する決め手が電力の買取法だった。電力会社に風力発電を始めとした自然エネルギーによる電力を高い価格で買い取る事を義務付けた。電力業界の団体からは「自然エネルギーだけを保護するばら撒きだ」等と強い反発を受けた。しかし、1990年、同法を圧倒的な賛成多数をもって可決する。以後、風力発電=風車の建設はは「投資の対象」となったのである。そしてITと並ぶ成長産業と言われるまでになった。

ヨーロッパに於ける自然エネルギー普及の背景にはこのような背景がある。つまり大規模な企業が独占的に電力を作っていた時代から小規模な発電者が繋がり(ネットワーク)電力を賄う時代へ変わってきている。


未来への提言

日本の現状について、アメリカの著名なエネルギー学者でロッキーマウンテン研究所創設者のエイモリー・ロビンス氏が以下の点を指摘する。

『未来への提言 エネルギー学者 エイモリー・ロビンス』
http://www.youtube.com/watch?v=js2wG1Rx1Fk&feature=player_embedded

【一部引用】
「日本は自然エネルギーの分野で世界一の技術力を誇り、しかも自然エネルギーが極めて豊富な国であるにも関わらず、それが殆ど使われていません。原因は電力会社も政府の政策も自然エネルギーを支援していないからです。この傾向はアメリカでも見られますね。 多くの電力会社が自然エネルギーの使用に規制をかけたり、正当な買取価格を支払わなかったりして自然エネルギーの技術をなかなか活用できないよにしています。その真の目的は原子力発電所や石炭火力発電所へのこれまでの投資を守るためなんです。

国や企業のこうしたバリアを壊し「ビジネスチャンス」に変える努力をする必用があります。
私達はこれを「バリアバッシング」と呼び活動の中心に置いています。

私は日本は真剣に、電力の分野で正当な価格競争を妨げるバリアを撤廃すべきだと思います。電力の種類や使われている技術、誰が発電設備を持っているかに関わらずあらゆる電力がフェアに競争できるようにするべきです。

要するに日本の場合、現在の電力業界が独占状態にあるということ自体がバリアになっているのです。独占企業は新しい技術と競争することを嫌がりますが本当は逆にビジネスチャンスと捉えるべきです。顧客に対してより良いサービスを安く提供できる新しい技術があれば他社と競ってでも採用すべきです。ですから、企業と市民社会が足並みを揃え、更にそれを政府が後押ししてくれれば大きな変革がもたらされるでしょう」
【引用ここまで】

日本は特に地熱の有効利用が求められる。潮力や波力にも相当なる可能性があるはずである。太陽光パネルだけが自然エネルギーではなく、それが常にもっとも効率的とも言えない。


CO2問題

CO2削減の流れで再び見直されている原発。地球温暖化の最大の理由は太陽の活動周期であるとする説もある。CO2削減運動は原発利権のプロパガンダのようでもある。

参考:米陸軍の科学者、温暖化理論への疑念を解説
http://wiredvision.jp/news/200806/2008061021.html

Climatic Research Unitメールハッキング事件 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Climatic_Research_Unitメールハッキング事件

クライメイト・ゲート事件(ClimateGate)/地球温暖化詐欺−グレン・ベック
http://www.youtube.com/watch?v=OIVAhIjRYHE&feature=player_embedded

2009年11月23日、米Foxニュースのアンカーの一人、グ レン・ベックにより報道された内容。こうした報道の背景には石油利権 vs 原発利権の構図も見て取れるかもしれない。極端に言えば共和党=石油、民主党=原発とも言えるからだ。



ここでは化石でも原発でもないこれからのエネルギーの可能性についてを考えたい。


原発について

高速増殖炉「もんじゅ」のHPでは次のように説明がなされている。

「もんじゅが開く未来」
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/mext-monju/yakuwari/mnj_dev_igi.htm

【一部引用】
環境を守りながらエネルギーを確保する長期持続社会の視点から、原子力は地球温暖化の原因といわれるCO2排出の削減に大きな効果をもたらします。この環境への負荷の少ない原子力利用を長期に維持していくには、高速増殖炉による核燃料サイクルの確立が必要となります。
【引用ここまで】

確かにCO2は排出しないものの依然として「死の灰」と呼ばれる使用済み核燃料の処理問題はまだ解決されてはいない。

○原発には燃料としてウランが必用であり、これを輸入しなければならない。決して国として自給可能なエネルギー源ではなく、石油はあと40年。ウランは後70年で尽きると言われる。

その問題を解決すると言われるのが上記の高速増殖炉「もんじゅ」である。それが成功すればウランはあと1000年は大丈夫とも言われる。

※国産ウラン、現実味 低コストで海水から採取 原子力機構
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090628/biz0906281953004-n2.htm

原発に必要な燃えるウランはウラン全体の0.7%に過ぎない。そこで残り99.3%のウランを高速増殖炉でプルトニウムに変えて増殖できれば60倍に利用価値が増やせるとしている。

「もんじゅ」に於いても過去に事故があったように世界中の増殖炉計画はその危険性から廃止されてきている。

○プルトニウムとは

プルトニウムは自然界には存在しない極めて危険な物質である。1グラムのプルトニウムは成人の年間被爆許容量の18億人分に相当すると言われ、核兵器の原料としても用いられる。原発が余りにも危険過ぎることは言うまでもない。


■反対サイト:ストップ・ザ・もんじゅ


核融合

参考:核融合についての説明
http://members.jcom.home.ne.jp/stolatos/universe/kakuyugou.htm

核融合には熱核融合、慣性核融合、常温核融合とあるが、核融合と言う場合は一般に「熱核融合」を指す。他に慣性核融合(レーザー核融合)もありこちらの世界最大の研究施設が大阪大学にある。危険度で言えばレーザー核融合>熱核融合>常温核融合とも言える。常温核融合についてはもし実現されれば最も安全な核融合技術となる可能性があるものの、原理はいまだ確立されていない。

■熱核融合について

ITER(熱核融合実験施設)
http://www.naka.jaea.go.jp/ITER/

ITERは米国や欧州、ロシア、中国などとの共同計画であり莫大な研究予算が国から投じられている。しかし前途は極めて多難でもあり実現の目処もたってはいない。尚、先の事業仕分けに於いてはその対象から外されている。

参考:ストップ・イーター(反対サイト)
http://www.gasho.net/stop-iter/


メタンハイドレート


太陽光発電

今後、カーボンナノチューブ等のテクノロジーによる蓄電池の飛躍的な技術革新によりその可能性は更に高まると思われる。

宇宙太陽発電

「将来は宇宙からの太陽発電を地上で受信」太陽エネルギーの電送実験・北海道大樹で開始
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2008/02/post_3117.html

SSPS 宇宙エネルギー利用システム
http://www.ard.jaxa.jp/res/amrc/ssps/07.html

JAXAのロードマップによれば、2030年を目処に100万kW級の商用システムを実用化させるとしておりその際の発電コストは8円/kWと試算している。この規模は原発に匹敵する。

日本の将来にとって最も相応しいエネルギーとは。

自給可能かつ安全、そして永続的に利用可能な地熱発電などの自然エネルギーにこそ力を入れるべきだろう。


潮力発電

イギリスが精力的に広げる潮力発電という突破口
http://unkoiro-ns.blogspot.com/2008/11/blog-post.html

イギリスは潮力発電先進国とも言われ、今後、潮力発電で必要電力量の5〜10%をまかなうことを目指すとしている。

同様に島国である日本にも向いている発電技術であるだろう。

韓国では全羅南道莞島郡海域の潮力を利用した、一メガワットの設備実験が始まっており、世界最大規模の潮力発電所を二〇一四年までに建設する計画があるとされる。


風力発電

中国では日本メーカーの技術供与のもとに風力発電を強力に推進している。

住友商事、中国・内蒙古自治区での風力発電事業の本格商業運転開始
http://unkoiro-ns.blogspot.com/2009/09/blog-post_2168.html

皮肉なことに日本国内に於いて風力発電は普及に成功しているとは言い難く、それは法的に未整備な問題に拠るところが大きい。

しかし、地震大国とも言われる日本に一番向いていると思われる技術が以下の地熱利用の技術である。

■風力発電の問題点
※最近は風力発電に対する反対運動が活発である。その主な理由として低周波による健康被害などが挙げられる。

風力発電とエコキュート /新しい低周波音被害
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/9415/sikou/sikou21_080308furyoku.htm

【日本の議論】エコの優等生・風力発電に逆風 低周波は本当に有害か?
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/100212/mca1002122210017-n1.htm

地熱 /高温岩体発電

原子力汚染vs超々クリーン・マグマ発電
http://www.jca.apc.org/~altmedka/ron-43-hot-10.html

次世代型地熱エネルギーの開発−高温岩体発電システムの開発−
http://www.aist.go.jp/NIRE/publica/news-2000/2000-09-2.htm">

地熱資源開発の現状
http://criepi.denken.or.jp/jp/pub/review/No49/chap-1.pdf

wikipedia /地熱発電
http://ja.wikipedia.org/wiki/地熱発電

資源エネルギー庁資料
http://www.enecho.meti.go.jp/energy/index_energy09.htm

高温岩体発電は原発に取って代わるべく、永続的に利用可能な自然エネルギーであるが、Wikipediaの地熱発電のページにも資源エネルギー庁のページにも記述が無い。特に理由がなく頓挫している状況のようであるが、技術的にはほぼ確立されており、今後どれだけの莫大な資金投入が必要とされるかさえ不明な、高速増殖炉などよりもコスト面のみならず、あらゆる意味に於いて現実的かつ国益にもかなうだろうことは比べるまでもない。


「Zeitgeist Addendum」から引用。

http://unkoiro.web.fc2.com/siryou/addendum.html

【一部引用】
今日、私たちは化石燃料を燃焼する必要がない。環境を汚染するものを使用する必要はまったくないのだ。たくさんのエネルギー源がある。

水素、バイオマス、さらに核など、政府が推進させた、これらの代替エネルギーソリューションは、非常に効率が悪く、危険で産業が作り出した利益構造を永続させるためにのみ存在している。エネルギー会社によって押し出されたプロパガンダと利己的な解決方法を脇において、エネルギーの生成には、きれいで豊富かつ再生可能なエネルギーを見つけることが出来る。太陽と風力エネルギーは、世間に良く知られているが、これら媒体の真の可能性については、知られていないままである。太陽から由来する太陽エネルギーは、とても豊富にあり、その正午の1時間の光は、全世界が消費する一年分のエネルギーを含む。もしこのエネルギーの 0.01%を捕らえられたら、世界は、石油やガスのようなエネルギーがまったく必要無くなるのだ。

それなら、質問は入手可能かどうかでは無く、利用出来るようにする技術である。

そして今日、このことを達成出来る。最新な媒体はたくさんあり、もし彼らが、市場シェアのために、エネルギー権力組織と対抗する必要性によって妨げられていなかったら。そして、風力エネルギーもある。風力エネルギーは、これまで弱いとして非難されてきた。理由は、場所によって制限され、非現実的とされた。これは単純に間違っている。米国エネルギー省は2007年に、わずかアメリカの3つの州で風力を完全に収穫出来れば、国全体の電力が賄えることを認めた。そしてまたほとんど知られていない潮力と波力発電がある。潮力発電は、海の潮の変化によって作られる。この動きを捉えるタービンを設置することによって、エネルギーを生成出来る。イギリスでは、現在42箇所が利用可能であるとして知られている。イギリスのエネルギーの34%が、潮力発電だけで生成出来ると予測されている。波力発電は、海の表面の動きからエネルギーを抽出し、年に8万テラワット時間を世界に提供出来る可能性があると推定されている。(1テラワット=1兆ワット)これは、この媒体だけから生成されるエネルギーが、地球の50%の使用量をカバーすることを意味する。石油やガス、バイオマス、水素と他のすべてのエネルギーと違って、潮力や風力発電、太陽エネルギーを利用するには、予備のエネルギーを必要としないことを指摘するのは重要である。

これらの4つの媒体の組み合わせだけで、もし技術によって効率的に利用出来るなら、世界に、電力が永遠に提供されるだろう。

この話しが終わったところで、実はこれらすべてを負かす、きれいで再生可能エネルギーが存在するのだ。

地熱発電である。

地熱エネルギーは、「熱採掘」と呼ばれるものを利用する。それは単純なプロセスを通して、水を使い、大量なクリーンエネルギーを生成することが出来るものである。2006年、MIT(マサチューセッツ工科大学)が地熱エネルギーについて、13,000 zettajoule(エネルギーの単位)の電力が現在地球に存在し、改善された技術で、2,000 zettajouleが簡単に抽出出来る可能性があると報告した。地球上の総エネルギー消費量は、年に、約1zettajoule の半分である。これは、この媒体だけでも、約4,000年分の地球規模の電力が利用出来る。ということを意味する。そして、地球の熱生成は常に更新されていることを理解したら、このエネルギーは本当に無限にあり、永遠に利用出来ることも可能である。これらのエネルギー源は、利用出来るきれいで再生可能な媒体の中のほんの数種類であり、時間が経つにつれて、もっと他に見つかるだろう。

重要な認識とは、汚染のない、かつ伝統的な保全または値段を付けることを必要としないエネルギー源が豊富にあるということである。
【引用ここまで】

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